授乳フォトはご存知ですか?!

ニューボーンフォトが浸透している今、知っている人は知っているかもしれませんが、

まだまだ知名度は低い気がします。

 

名前の通り、授乳している姿を残す、授乳フォト。

「そんな姿をわざわざ撮らなくても!」「授乳フォトは苦手」

そう思う人も多いはず。

私もかつてそんなふうに思っていた一人です。

 

でも、授乳フォト、ぜひおすすめしたいと思い、ここに書かせていただきます。

 

自己紹介でも少し書きましたが、私がベビグラファーを目指すきっかけとなったのが、

1枚の写真。その写真こそが、授乳フォトでした。

 

私には二人の娘がいます。

長女はわりとのんびりとした温厚な性格で、とても慎重派。

次女はザ・子ども!という感じの元気いっぱい、

動物にもちょっぴり危険な遊具にも果敢に攻めていくアクティブ少女です。

 

長女は次女が生まれると、とてもかわいがってくれました。

赤ちゃん返りを覚悟していたにも関わらず、ずっと次女のお世話をしたり、

とにかく「かわいいかわいい」とずっとそばにいて気にかけてくれました。

でもやっぱり長女にも多少寂しい気持ちがあるんじゃないかなと思いながら、

長女の気持ちをくむように、長女を最優先に2人の子育てをしているつもりでした。

 

そうこうしているうちに次女が1歳前後になるといたずらをしたり、

お姉ちゃんのものを壊してしまったり・・・長女にとって悲しいことが続きました。

 

今まで赤ちゃん返りなんて一切していなかった長女がその頃から少しずつ荒れ始めて、

「ママきらい」次女に「おっぱいあげないで!」「ママこっちにきて!!!」

と自分が自分が!と主張するようになり、

物を投げて怒ったり、どう伝えてもどれだけ優しくしても、心をふさぎこんでいるような様子。

それが我が家でだけかと思っていたら、

幼稚園でも「最近様子がおかしいです・・・」と先生から言われ・・・

どうしたらいいかなと途方に暮れていました。

 

そんな時に過去の写真を見返していて、

流し見をしていた長女が「これだれ?!」とじっと見入ったのが、

かつて長女が産まれたときにおっぱいを飲んで微笑んでいる自分の姿の写真でした。

 

写真好きの私の父が、こういう姿はとっておいた方がいい、と

撮ってくれた授乳中の写真。

そんな姿恥ずかしいし、とっておく必要はない。

授乳中の子どもの姿はなんともかわいくてたまらないけど、

ママだけに見せる姿として心の中にしまっておきたい、そんな気持ちもありました。

 

でも撮ってもらった写真はとっても自然で、かわいらしくて、

でも自分では絶対撮ることができない写真。

撮ってもらった後、結局、記念になってよかったな、なんて思っていたけれど、

まさか娘がこんなに食いつくとは思っていなくて。

 

この写真を見て娘がどう思ったのか、多くは語らなかったけれど、

「これ私?!私もおっぱい飲んでたの?!」とじっと見ていた娘。

 

それ以来、娘は落ち着き、次女に対しても「こうするんだよ」と教えたり、

壊されたくないものは手の届かないところにおいたりと自分で対応するようになり、

私に対しても「こうしたかった」と素直に言ってくれるようになりました。

 

そんな経験から、ママの想い出、というだけでなく、娘にとっても感じるものがあったのだな、と

写真のパワーを感じ、そんな写真が撮れるカメラマンになりたいと思い、勉強し始めました。

 

授乳フォト、少し恥ずかしい気持ちもあるかもしれないけれど、絶対大事な宝物になるはず。

 

ほんの1年弱の授乳期間。

 

赤ちゃんとママの絆。

 

授乳中はママの体温と香りと優しさに包まれて赤ちゃんにとっては至福の時。

幸せに満たされて、ウトウトする子、嬉しくてママのお顔に手を伸ばしたり、ママの顔をじっとみたり・・・

ママから見る赤ちゃんの上目遣いはママしか見れない顔だったりして、

自分では撮る事ができません。パパもママの後ろからのぞかない限り、見ることはできません。

でも、そんな姿こそ、とっても愛おしい、きれいに残しておきたい大事な姿。

 

おうちスタジオだからこそ、女性カメラマンだからこそ撮ることのできる授乳フォト。

そんな愛おしい姿をぜひ残してほしいなと思い、Licoleaを立ち上げました。

 

授乳中、ふとママを見上げる赤ちゃん。

ここからの角度はママしか見ることのできない特別な1ショット。